HGゼータプラスが完成して一段落したので、今回は巷で話題のシタデルカラーの筆ぬりを試してみようと思います。ラッカーと違って臭いがしない水性塗料ということで、使い心地が良ければラッカーから順次移行予定。
今回はお試しなので割とやらかしてますが、温かい目で御覧ください。
それでは内容に入っていきましょう。
シタデルカラーとは?
まず最初に、シタデルカラーについてです。
シタデルカラーは正式名称をCitadel colourといい、イギリスのゲーム制作会社ゲームズワークショップのホビー用途料です。ざっくり言うとボードゲームの駒を塗装するために開発された塗料です。
海外では有機溶剤の規制が厳しいので、高性能な水性塗料の開発が進んでいます。最近は日本でも取り扱っている店舗が増えています。シタデルとファレホが有名ですね。どちらもラッカーと比べて臭いがほとんどしないので初心者も導入しやすいです。
値段はラッカーと比べて3〜4倍ぐらいします。1瓶使い切るのに結構かかるからそこまで問題ないといえば問題ないけど、初期費用はかかります。1本500〜600円。
シタデルカラーはかなり特徴のある塗料で、塗料の種類が7種類もあります。
- BASE-ベース-:下地用の隠蔽力の高い塗料
- SHADE-シェイド- :陰影をつけるための塗料
- DRY-ドライ-:ドライブラシ用の塗料
- LAYER-レイヤー-:重ね塗り用の塗料
- TECHNICAL-テクニカル-:テクスチャなど特殊な塗装表現用
- AIR-エアー-:エアブラシ用の塗料
- CONTRAST-コントラスト-:専用のベースカラーの上に塗ることで、ベースとシェイドの効果が得られる塗料
の7種類。始めはわけがわからないよ……ってなります。
筆塗りでラッカー塗料と同じような使い方をする場合は、ベースとレイヤーを基本として、応用でシェイドやドライを使う感じになるかと思います。
今回はベースとレイヤーのみ購入したのでこの2つをメインに紹介します。
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- レイヤー ホワイトスカー
- ベース コラックスホワイト
- ベース リードべルチャー
下地としてコラックスホワイトを、使用頻度の高いガイアカラーのアルティメットホワイトとMr. カラーの焼鉄色をそれぞれホワイトスカーとリードべルチャーに置き換えるつもりで買ってみました。
それでは実際に使って見ましょう。
塗ってみる
使用するキット
今回は安価なハロプラ(ヨドバシで500円ぐらいだった)を使ってシタデルを試していきます。
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色は濃い隠蔽力を試すためにあえて濃い青色にしてみました。
今回はレビューじゃないのでサクッと組み立て。
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安価なキットですが意外と組み換えとかちゃんとしてますね。
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余剰パーツも片付けられる親切設計です。
塗装準備
今回は水性塗料なので、100均で必要なものを揃えて来ました。
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コップは水を入れてかっこよく薄めるためのウォーターポットです。シタデルの動画見てると欲しくなりまして……
重量があるので安定するのがいいところ。コケたら大変ですからね。
他はウォーターパレット用のスポンジとクッキングシート、トレイです。
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こんな感じで組み合わせて水を入れて使います。クッキングシート部分だけ使い捨てになります。
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通常のパレットを使った場合、水分がどんどん揮発して塗料が乾燥していくのに対し、ウォーターパレットはクッキングペーパーごしに水分が供給されるので乾きにくくなります。クッキングシート自体は蒸気しか通さないので、必要以上に水分を通しません。
これらを駆使して塗装していきます。
塗ってみた
まずはベースのコラックスホワイトから。ホワイトと言いつつ、サフみたいな灰色です。結構固まってたんでいきなり水道水入れて希釈しました。失敗する気しかしない。
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ラッカーと同じ感じで薄めで塗ってみます。いざっ!!
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めっちゃはじきますやん……
何だこれは。未洗浄のブキヤのキットに塗るときみたいな弾きっぷり。
失敗する気しかしないけども、とりあえず重ね塗りしていきます。
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うん。ひと塗り目がずっと残っている感じでムラが出てます。ある程度塗料が載ってきたらラッカーと塗り心地は変わりませんね。隠蔽力も満足できるレベルです。
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一応ヤスってムラを整えてみましたが、変に力がかかると一気にガリッといきました。完全硬化すれば塗膜は強くなるみたいですが、乾いてすぐだとタミヤカラーと同じぐらいの強度ですね。
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とりあえずできるところまでヤスって次のレイヤーに行きます。
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本来は間にシェイドを入れて陰影をつけるのですが、ラッカーとの比較のためにそのままレイヤーを塗ります。
シェイドを使えばスミ入れや汚しができるらしいので気になってはいます。
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レイヤーのホワイトスカー。色はアルティメットホワイトに似た感じ。ちょっとだけ寒色寄りな気もします。
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塗り心地もアルティメットホワイトに似てます。
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塗装後。隠蔽力が高いので発色は綺麗です。ただ最初の筆ムラがずっと残ってる感じがします。
シタデルカラーは基本的につや消しなので、ムラは目立ちにくいです。つや消し度合いはタミヤカラーに似た感じでこっちのほうがより強い感じがします。
ここまで塗り重ねると大体コツが掴めてきました。
次はベースのリードベルチャー。Mr.カラーの焼鉄色とほぼ同じ色でメタルカラーです。
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扱いもほぼ一緒。濃いめで綺麗に塗れます。こちらも最初は結構弾きますが重ね塗りすれば問題なし。
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問題は外装の方ですね。ここまででシタデルの塗り方がわかったのでまとめます。
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ラッカーとの大きな違いとして、シタデルは水で希釈しているので、下の層が溶けません。なので、筆ムラがそのまま上の層まで影響する感じです。
逆に下地が溶けないので、ラッカーとは違って、筆ムラが消えるまで何回も筆を往復させることが可能です。縦横斜めと塗っていく基本は同じですが、シタデルは一層ごとにある程度きれいな面を作るイメージです。
それを踏まえてやり直していきます。
リカバリー(やり直し)
調べていると、シタデルはお湯で落ちるらしいのですが、やってみても落ちず。ペイントリムーバーで落ちるとのことなので、ラッカーの溶剤に漬けてみることに。
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落ちはしましたがなかなかグロい感じに…….脱皮のようにズルリと剥けました。
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水洗いして乾燥。これでやり直しができます。感覚は掴めているので、どんどん塗っていきます。
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2回目は綺麗に塗れました。まぁ慣れればラッカーと大差ない感じですね。臭いとラッカー塗料をここまできついつや消しに調合する手間がないのは大きなメリットですね。
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塗り分けの感じもラッカーと同じ感覚でできますね。
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![](https://i0.wp.com/rikedann.com/wp-content/uploads/2020/08/CITADEL-37.jpeg?ssl=1)
スミ入れはシェイドみたいに薄めたリードベルチャーを流し込んで拭き取って見ました。顔の正面は比較用にスミ入れシャーペンでスミ入れ。シタデルははみ出した部分を気軽に上塗りできるのがいいですね。
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完成。目だけラッカーで塗ってます。初めてにしては上手くできた気がします。これからラッカーからシタデルに移行しても良さそうです。
ただ、シタデルの上にラッカーを塗れなさそうなことだけ気になる……
まとめ
今回は初めてシタデルカラーの塗装を行いました。ラッカーとは少し違いがあるものの、慣れれば綺麗に塗ることができそうです。個人的には、臭いがしないことと、下地からウェザリングまでシタデルでこなせるのが最大の魅力ですね。いろんな塗料使ってると、結構相性問題が出てくるので……
思った以上にラッカーで鍛えた技術を応用できそうなので、今後はなくなった塗料から順次シタデルに変更していこうと思います。
最後にシタデルのホワイトスカーとリードベルチャーのリンク貼っておきます。
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